ロボ図鑑

Nature Remo 3

赤外線家電をクラウドAPIでAIから操作できる日本製スマートリモコン。温湿度・照度・人感センサー内蔵で状態フィードバックも取れる。

SPEC PLATE — 図鑑No.004
名称
Nature Remo 3
メーカー
Nature
分類
スマートホーム
AI接続性
AI-4
接続の口
クラウドAPI: Nature Remo Cloud APIローカルAPI: Nature Remo Local APIMCP(コミュニティ): noboru-i/nature-remo-mcp-serverSDK: コミュニティ製クライアント群(GitHub topic: nature-remo)
自律度
2 / 3 — 状態取得+フィードバック
ハック難度
不要(公式の口だけで届く)
実売価格帯
公式ストア ¥9,980(税込)。量販流通は在庫薄で、価格.com掲載店は2026年8月時点で全店在庫切れ表示(後継Remo Lapisへの移行期)

判定根拠: 公式Cloud API(OAuth2/アクセストークン)で家電操作とセンサー値取得の両方が可能で、生の赤外線を扱うLocal APIも公式に公開されており、接続の口としては一級。ただしMCPはコミュニティ実装が1つ(スター7・エアコンとTV操作のみでセンサー取得・照明ツールが無い)で実用水準に達しておらず、AI-5の要件を満たさないためAI-4。

この機械は何か

Nature Remo 3 は日本の Nature 社が作る赤外線スマートリモコン。エアコン・テレビ・照明など赤外線リモコンで動く既存家電を Wi-Fi 経由で操作できるハブで、温度・湿度・照度・人感の4センサーを内蔵する。公式価格は9,980円(税込)。発売は2020年と古参だが公式 Cloud API が現役でメンテされ続けており、「AIから手持ちの家電を動かす」入門機として今も定番。廉価版の nano は Local API 非対応・センサーは温度のみ、後継の Remo Lapis も API は共通。Remo 3 自体は Matter 非対応(公式ストア明記)。

接続の口

口は3系統ある。

  1. Cloud API(公式)https://api.nature.global への REST。認証は OAuth2 で、個人利用は home.nature.global で発行したアクセストークンを Bearer ヘッダで送るだけ。家電の抽象操作(エアコン設定・テレビ・照明・学習済み任意信号)とセンサー値取得が両方できる。レート制限は 30リクエスト/5分/アカウント(429 と X-Rate-Limit-* ヘッダで通知)。
  2. Local API(公式) — Remo 本体が同一LAN内に HTTP サーバーを持ち、mDNS(_remo._tcp)で発見して /messages に GET(直前に受信した赤外線の読み取り)/POST(生の赤外線送信)できる。クラウド不要・低遅延だが、口は生シグナルのみで「冷房26度」のような抽象操作は無い。
  3. MCP(コミュニティ) — noboru-i/nature-remo-mcp-server が npx 一発で動く。ただしツールはデバイス一覧・家電一覧・エアコン・テレビ操作の4つだけでセンサー取得や照明が無く、スター1桁の小規模実装。現状は Cloud API 直叩きか自作ラッパーが現実的。

AIから動かすまでの道のり

ひと手間は「家電の事前登録」と「トークン発行」の2つだけ。

  1. スマホアプリで Remo をセットアップし、エアコン等を登録する(国内家電のプリセットが豊富。無いリモコンはボタンを向けて学習させる)
  2. home.nature.global にログインしてアクセストークンを発行
  3. あとは curl が通る:
# デバイス一覧+最新センサー値(te=温度, hu=湿度, il=照度, mo=人感)
curl -s -H "Authorization: Bearer $TOKEN" https://api.nature.global/1/devices

# 家電一覧(appliance id を控える)
curl -s -H "Authorization: Bearer $TOKEN" https://api.nature.global/1/appliances

# エアコンを冷房26度に
curl -s -X POST -H "Authorization: Bearer $TOKEN" \
  -d "operation_mode=cool&temperature=26" \
  https://api.nature.global/1/appliances/{appliance_id}/aircon_settings

# 学習させた任意ボタンを発火
curl -s -X POST -H "Authorization: Bearer $TOKEN" \
  https://api.nature.global/1/signals/{signal_id}/send

Claude Code などのエージェントなら、この4本を Bash ツールで叩かせるだけで動く。MCP にしたければ npx -y noboru-i/nature-remo-mcp-server(env に ACCESS_TOKEN)で前述のコミュニティ実装を登録するか、上の API を包む数十行の MCP サーバーを自作する。ローカル完結にしたい場合は curl -H "X-Requested-With: curl" http://<RemoのIP>/messages で実リモコンの信号を採取し、同じ JSON を POST すれば再生できる。

できること・できないこと

できる: 赤外線家電の操作全般。温湿度・照度・人感の取得 — 「室温が28度を超えたら冷房を入れる」というセンサー→制御のフィードバックループが1台で組める。Local API による学習リモコン化(生シグナル採取→再生)。

できない・注意: 赤外線は一方通行なので家電側の実状態は取れない(リモコンで手動操作されると API 上の状態とズレる)。人感は「最後に動きを検知した時刻」だけで在/不在の真偽値は無い。レート制限 30req/5分 が常時ポーリングには厳しく、監視間隔は数十秒〜数分で設計する。クラウド経由の操作遅延は体感1〜2秒(未計測・Local API なら回避可)。

組み合わせのヒント

情報の出どころ

最終更新: 2026-08-09

近くの標本