ロボ図鑑

SwitchBot ハブ2

温湿度・照度センサー内蔵のスマートリモコン兼ハブ。公式API v1.1と公式MCPサーバーを持ち、物理ボタンを押す「ボット」まで含む家中の機器をAIの手足にできる。

SPEC PLATE — 図鑑No.006
名称
SwitchBot ハブ2
メーカー
SwitchBot
分類
スマートホーム
AI接続性
AI-5
接続の口
クラウドAPI: SwitchBot API v1.1MCP(公式): SwitchBot OpenAPI CLI(mcp serve)MCP(コミュニティ): yasu89/switch-bot-mcp-serverローカルAPI: Matterブリッジ
自律度
3 / 3 — 自律運用
ハック難度
不要(公式の口だけで届く)
実売価格帯
定価¥9,980・実売¥7,980〜8,400(セール頻発)。ボットは1個¥4,000前後で追加

判定根拠: 公式クラウドAPI v1.1で全デバイスの状態取得(status)と制御(commands)が両方可能、Webhookでイベントのプッシュ受信もできる。さらにSwitchBot公式(OpenWonderLabs)のopenapi-cliが `switchbot mcp serve` でMCPサーバーとして動作する(既定17ツール・最大28ツール、Claude/Codex/Gemini統合を明記)ため、AI-5の要件(公式API+実用水準MCP)を完全に満たす。コミュニティMCP実装も複数実在。温湿度・照度センサーと状態APIでフィードバックループが組め、Home Assistant連携での常時自律運用は広く実践されているため自律度3。制約はクラウド経由の遅延と1日10,000回のAPI上限。

この機械は何か

SwitchBot ハブ2は、赤外線リモコン・温湿度計・照度センサーを1台に収めたスマートホームハブである。単体でもエアコンやテレビなど赤外線家電を操作できるが、本領はSwitchBotデバイス群をクラウドAPIに束ねる接続点になることだ。

このエコシステムで他に類を見ないのが「ボット」— 物理ボタンを人の指の代わりに押す小型アクチュエータである。給湯器のスイッチ、コーヒーメーカー、古い壁スイッチ、インターホンの解錠ボタン。メーカーがAPIを用意していない機器でも、ボタンさえあればAIの操作対象にできる。「APIのない機械にAPIを生やす」最後の手段が製品として量産されているのはSwitchBotだけで、カーテン・ロック・プラグ・ロボット掃除機・加湿器までデバイス層も厚い。家の物理操作の大半をひとつのAPIに集約できる。

接続の口

口は3系統ある。

  1. 公式クラウドAPI v1.1 — トークン+シークレット認証のREST API。GET /v1.1/devices で全デバイス列挙、GET /v1.1/devices/{id}/status で状態取得、POST /v1.1/devices/{id}/commands で制御。シーン実行とWebhook(全デバイスイベントのプッシュ配信)も揃う。上限は1日10,000リクエスト。
  2. 公式MCPサーバー — 2026年時点の決定打。公式CLI(@switchbot/openapi-cli)が switchbot mcp serve でそのままMCPサーバーになり、既定17・最大28のツールをClaudeやCodexに公開する。コミュニティ実装(yasu89版・genm版)も実在するが、公式が出た今は本命が明確。
  3. Matterブリッジ — ハブ2配下のボット・カーテン・ロック等を最大8台までMatterデバイスとして公開できる。ただし多くはON/OFFのみで、AI連携用途ならAPI/MCP経由が本線。

AIから動かすまでの道のり

SwitchBotアプリ(V6.14以降)のプロフィール→設定でアプリバージョンを連打すると開発者オプションが現れ、トークンとシークレットを取得できる。ここが唯一の隠し扉的なひと手間。

生API を叩く場合は署名生成が必要で、13桁のUNIXタイムスタンプ t・ランダムな nonce・トークンを連結した文字列をシークレットでHMAC-SHA256署名し、Base64エンコードして大文字化した値を sign ヘッダに載せる。Pythonなら10行程度だが、毎回書くのは面倒だ。

MCP経由ならこの署名は完全に隠蔽される。npm install -g @switchbot/openapi-cli して switchbot auth login でトークンを渡し、Claude側にMCPサーバーとして登録すれば、「エアコンつけて」「風呂のスイッチ押して」が自然言語で通る。導入コストは実質15分。ハードウェア改造も非公式ハックも一切不要で、hack_difficultyは「none」である。

できること・できないこと

できること: 全デバイスの状態取得と制御の両方。ハブ2自身が温湿度・照度センサーなので、「室温28度超えたら冷房+サーキュレーター」のようなセンサー値起点のフィードバックループがハブ単体で成立する。Webhookを受ければポーリングなしのイベント駆動もできる。開閉センサー・人感センサーを足せば状態の解像度はさらに上がる。

できないこと・注意点: 制御はクラウド経由で、往復1〜2秒の遅延がある。リアルタイム性が要る用途には向かない。1日10,000回の上限は平均8.6秒に1回に相当し普通の家庭運用では余裕だが、複数エージェントで高頻度ポーリングする設計は避けてWebhookに寄せるべきだ。公式のローカルAPIは無い(BLE直叩きのOSSはあるが本線ではない)。ボットの物理押下は確実性が高いものの、押した「結果」はボット自身には見えない — 結果確認は後述のセンサーやカメラで別途取る設計になる。

組み合わせのヒント

レーティング基準の詳細は /rating を参照。

情報の出どころ

最終更新: 2026-08-09

近くの標本